Deep Tech Meetup 第四回開催のご報告 -IoT-

 

2018年10月9日、Hello Tomorrow Japanの定期開催する Deep Tech Meetup #4を開催しました。

テーマは「IoT~火星から細胞まで全てがコネクテッドになる時代へ~」。今回の会場は、Plug and Play Shibuya powered by 東急不動産にご協力いただき、約90名の方にご参加いただきました。Meetupは、前半・後半に分け、貴重講演とスタートアップピッチを2回行う新しい構成で実施しました。

 

前半の基調講演は「ビジネスも都市もすべてがデジタル・アップデート 〜 Arm Treasure Dataが描くDX戦略」と題し、トレジャーデータ株式会社 マーケティングディレクター 堀内 健后氏の講演からスタートしました。先週、Arm本社がある英国ケンブリッジでも最新のIoT動向についてディスカッションをしてきた堀内氏は、「IoTは魔法のソリューションがあるのではなく、地道に積み上げていき実現できるものである」と語っていました。マイケル・ポーターの「IoT競争戦略」の四段階[モニタリング][コントロール][最適化][自律性]も例に出し、「最適化まではコスト削減で行けるが、自律性は一社だけではなく複数社で実験を行うことにより実現していくもの」言い、そのような実験を行う際にも「Hello Tomorrowのような場は最適である」という言葉もいただきました。

 

また前半のスタートアップピッチには、エストニア発の林業向けIoTとして、クラウドストレージを活用したモバイル向けプラットフォームを提供しているTimberterが登壇しました。Timberter COO, Anna-Greta Tsahkna氏は、オンラインで木材の在庫管理を可能にするソリューションを提供しており、画像認識技術と機械学習を活用し、切り出した材木の測量の手間を大幅に削減するとともに、クラウド上でデータを共有することにより、木材のサプライチェーンを構築する各プレーヤー間でリアルタイムの情報連携を可能にしています。

質疑応答では、竹に関する実例などはあるかなど、ヨーロッパを拠点にするスタートアップにとっても、日本を始めとするアジアという視点で新鮮なやりとりがあり、Hello Tomorrow Japanが主催するMeetupらしい機会となりました。

 

後半の基調講演は、「Everything works with anything 〜 デジタルでつながる生活、都市」というテーマで、東京大学生産技術研究所 教授 野城 智也先生による講演で始まりました。各サービス提供ベンダーがプライベートクラウドを展開することで、サイロ化になっている現状や、生活者にとって使いやすさを中心とした設計を実現するためのヒントについてご説明をいただきました。

さらに、東京大学生産技術研究所とLIXILの共同実証実験住宅「COMMAハウスの事例など、具体的なプロジェクトを交えながら、オープンイノベーションを実践するためには、積極的な試作を通してコンセプトを検証することや、生活を考える上では利用者毎のきめ細やかなシナリオを作る必要があり、そのためにもIoTのプレイヤーにはスマホゲーム開発者やUI/UXデザイナーなど、ウェブデザインやゲーミフィケーションに長けた経験者の参画も必要になるというお話をいただきました。

生活に溶け込むIoTには多様なプレイヤーの参画が必要になります。そのプレイヤー毎の強みを活かす場所を、図解と動画でわかりやすく紹介いただくことにより、セッション終了後は野城先生と名刺交換する列が絶えませんでした。

 

最後のスタートアップピッチはは、WOTA株式会社  COO 前田 瑶介氏にご登壇いただきました。WOTAは、誰もが安心、安全な水にアクセスできる世の中を実現することを目指し、家単位・コミュニティ単位で、水やエネルギーのインフラが持てるようにすることで、「人類が誰でもどこでも気軽に暮らせる未来」を目指していることなどについてお話しをただきました。

大規模集中型の水インフラの経済性が低い地域や、水インフラ整備がなかなか進まない地域の課題、独自のセンサーとアルゴリズムによって最適化する水処理プロセスについて、会場からは多くの質問が飛び交い、オフグリッドで水を活用する未来について多くの参加者の関心がわかるセッションとなりました。

 

ご登壇者様、コミュニティパートナーのPlug and Play Shibuya powered by 東急不動産様、そしてご来場頂いた皆様、誠にありがとうございました。

 

 

《今回の登壇者》

▼キーノートスピーチ

 

トレジャーデータ株式会社マーケティングディレクター

堀内 健后 

トレジャーデータの日本法人設立当初の2013年2月より日本の事業展開に従事しており、PRからマーケティング、事業開発まで担当している。トレジャーデータ以前は、プライスウォーターハウスクーパースコンサルタント株式会社(現 日本アイ・ビー・エム株式会社)にて、業務改革、システム改革のプロジェクトに参画。その後、マネックスグループにて、顧客向けWebサービスの企画・開発のプロジェクトマネージャーを担当していた。外資企業から日本企業、大企業からスタートアップ、など幅広い環境で幅広くキャリアを経験している。

 

東京大学生産技術研究所 教授 / IoT特別研究会代表幹事、コネクティッド・ホーム・アライアンス特別顧問

野城 智也

IoT特別研究会では、現在、多種多様なIoTDeviceを総合的に動作可能とするクラウド間連携に関わる方策や、付加価値サービスが引き起こす「IoT由来の脅威」への対処策など、我々が今まで経験していないIoT特有の課題などについて、産学協働でソリューションの道筋を描き、プロトタイピングを展開しようとしている。IoTというテクノロジーを用いて、生活者視線で、如何にして新しい組み合わせ・連携を続々と生み出すDigital Transformationというイノベーションを起こすことの重要性を説き、実践活動にもコミットメントしている。著書に「生活用IoTがわかる本: 暮らしのモノをインターネットでつなぐイノベーションとその課題」など。

 

 

▼Deep Tech Startup セッション


Timbeter 

COO, Anna-Greta Tsahkna

Anna-Greta氏は経済学の修士号を取得したのち、Timbeter社の創業までは、エストニアのe-ガバメントソリューションの半分以上を手がけるバルト諸国で最大のソフトウェア開発企業でキャリアを積んだ。Timbeter社を2013年に創業し、2014年にはエストニア最大のビジネスコンテストであるAjujahtで優勝。2016年に同社の製品群の一つであるTimbeter solutionをリリースし、現在はオーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、ブラジル、チリ、リトアニア、ロシアなどを含む25ヶ国に顧客を有している。

 

 

WOTA株式会社  COO

COO, 前田 瑶介

WOTA株式会社では、IoTプロダクトの事業・製品開発の責任者を務めるほか、業務全般に従事。WOTA以前は、東大・東大院で建築学を専攻(野城研究室出身)。在学中より、大手住設メーカーのIoT型水回りシステムユニットの企画・開発に従事。また、teamLab等でPM・Design Engineerとして勤務し、センシングと物理シミュレーションを用いたインタラクティブ型のデジタル・アート制作等に従事。その後起業し建築物の電力需要予測アルゴリズムを開発・売却後、WOTAに参画。特技は阿波踊り・競技ダンス。東京大学総長賞受賞。

 

 

Deep Tech Meetup #4 -IoT-

主催:Hello Tomorrow Japan(運営会社:一般社団法人日本ディープテック協会)

協催:Plug and Play Shibuya powered by 東急不動産

 

 

 

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ーDeep Tech Meetupとはー

Hello Tomorrow JapanのActivityの一つ。

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